2024.04.21特殊肥料「リズム3」の還元アミノ酸酵素溶液で自由水を代謝水から結合水に転換
水(自由水)は…
地球上に広く分布する液体(水)は、多くの物質を溶け込ませて、様々な物質を受け渡すことで、環境を一定に保っています。
海水は、地表面積の73パーセントを覆い、水蒸気となって大気中に拡散…水滴となって雲や霧などを生じて、
雨や雪などとなって地表に降り注ぎ、川となって流れ、溜まって池や湖沼となる。
植物は、葉からの蒸散による温度調節を行っているし、細胞内の水による圧力によって気孔の開閉などいろいろの運動を制御している。
植物体の重量の80〜95%は、水を含む生体高分子ゲルである。
植物の細胞内(生体組織中)の水は、物質代謝やイオン輸送, 組織構造の維持, 熱的、あるいは化学的変性からの保護といった作用を担っており、水がなければ生命活動に必要な生化学反応(生理生態特性機能)が進みません。
植物の生理として、結合水ではなく自由に利用できる自由水が大事。
根から植物体内に吸収された水は、道管を通って地上部に運ばれ、最終的に殆どが蒸散によって葉の気孔から大気へと放出されます。
植物体内で消費されたり、貯蔵されたりする水分量は、吸収される水分のごく一部で、ほとんどが蒸散によって失われます。
還元アミノ酸酵素「リズム3」溶液による自由水をイオン交換で代謝水から結合水に
「リズム3」
3つの重要な働きがあります。
1つは、植物の生育に必要なミネラル栄養素を溶解/吸収すこと。
2つは、植物(すべての生物)の身体を作る化学反応(生化学反応)を行うこと。
3つは、吸収したミネラル栄養素、光合成で作った糖、その代謝物を合成から必要な細胞組織/機関場所まで運搬することです。
根の細胞のイオン濃度が、根の周りの水分や養分のイオン濃度より濃ければ、能動的に根に水分や養分が取り込まれます。
土壌の条件
植物が要求する成分と量をの肥料を必要十分に与えることが効率の良い施肥計画となりますが…、
実際に施肥された肥料(養分)が、植物の根から吸収されるためには、土壌中の微生物等に分解される必要があります。
また、植物がその養分を十分に吸収することができるだけの根圏を維持していなければなりません。
加えて、土壌が均一に散水や降雨の水を根圏に浸透させられる物理性をも持ち合わせなければ、施肥した肥料は無駄になる可能性があります。
植物に吸収される肥料養分は、すべて”水溶性”でありますが…、土壌表面に施肥した肥料が、水に溶けて根から吸収されるためには、土壌が十分水分を浸透させる条件を持っていなければならないからです。
土壌の化学性,物理性,微生物層は肥料の効果に影響を与えるだけでなく、芝生の根圏の成長維持、水分の浸透、農薬の効果などさまざまなものに影響を与えます。
(微生物層に関するもの)
・有機物の量
・土壌の酸素量
・土壌の水分量
・土壌中の養分量
・土壌の温度
(化学性に関するもの)
・土壌の養分の種類と量
・土壌中のイオン
・土壌中の塩
・土壌のpH
・土壌のCEC値
・土壌の陽イオン飽和度
(物理性に関するもの)
・土壌粒子の粒度分布
・土壌の透水係数
・土壌の硬度
・土壌粒子の形状
・土壌の空隙の量
上の例は一例です。
この三つの土壌の性質は、グラフを見ても分かるように、互いにかかわっている部分があります。
たとえば有機物の量が多くなれば、微生物の活性は上がり肥料の効果も早く出る場合があります。
また、有機物量が多ければCEC値が上がり、肥料養分の保持力が上がります。
しかし、それは同時に土壌中の空隙が減り排水不良を引き起こす原因になりますし…、有機物に含まれる化学物質が思わぬときに養分として放出されることも考えられます。
また、有機物の物性によっていはpHに影響を与えることも考えられます。
このように土壌の条件を無視して肥料計画を組むことは無謀といっても過言ではありません。
きちんとした土壌のサンプリングと、信頼できる土壌分析会社に依頼した土壌分析結果を元に、肥料計画を立てなければプロフェッショナルな仕事とは言えないでしょう。
それ以上に貴重な予算を無駄にすることになりかねません。
<土壌の構成>
上のグラフは理想的な土壌の構成です。
固層が50%で、その中の鉱物質が45%, 有機物が5%, 液層が25%, 気層が25%です。
この土壌条件が植物にとって理想の比率です。
芝生の場合は畑地のように、定期的に耕運をすることができない条件下で、プレーヤーや管理機械によって踏み固められるのです。
この理想的、土壌条件を維持するために更新作業が必要となります。
土壌中の気層が減り、土壌中の酸素がなくなると根の伸長が妨げられ、肥料の効きも悪くなり、土壌中の微生物の活動も低下し、土壌中の水の浸透と保持も低下します。
肥料を無駄にしないためには、適切な肥料計画と同時に、この土壌構成を念頭に置きながら中長期的な耕種的管理計画の策定が同時に必要なのです。
窒素肥料の形態と土壌中での変遷による吸収
人間が肥料として与えることができる窒素形態(肥料塩)の代表的なものは以下の形態になります。
1)有機体窒素
2)硫酸アンモニウム(硫安)
3)尿素
それぞれの窒素肥料がどのように吸収されるか・・・・
有機体窒素
この窒素形態はいわゆる有機質肥料といわれるものに入っている窒素形態です。
堆肥, 鶏糞, 骨分, 活性汚泥, 人糞, 腐食酸…等の天然質有機肥料に含有されています。
この形態の窒素成分は、炭素を中心として多くの化学物質がまとまり、ひとつの分子構造を持つ天然のポリマーとなっており、その中に窒素(N)が含まれます。
分解には土壌中の微生物の活動が必須になります。
天然で作られた物質となるので、成分量は必ずしも安定せず、また重金属など不要なものも含まれる可能性があります。
基本的に肥料の効果は土壌の微生物の活動に大きく影響を受けますので、土壌のpH, 酸素量, 水分量, 有機物量, 農薬散布, 土壌温度…等により効果が変わります。
また、天然の高分子となっているので分解に時間がかかり、通常1年から3年といわれています。
また肥料中に含まれる窒素成分量は通常低く、有機体窒素だけで年間必要量をまかなうためには、膨大な量の肥料が必要となり、経済的に難しいでしょう。
また、多量の有機肥料はCEC値を上げる事となり、排水不良や微生物の過剰な繁殖を助長して、作物委に害を与える可能性もあります。
有機体窒素も微生物の活動により、土壌中で最終的にアンモニアイオンか硝酸イオンとなり植物に吸収されます。
この点においては、無機肥料も有機肥料も植物にとっては違いはありません。
硫酸アンモニウム(硫安)
一般的な”化成肥料”といわれる肥料の窒素成分は、主にこの硫安が多いです。
通常21%窒素成分を持っています。
硫酸(硫黄)とアンモニアの肥料塩のであるため、酸化能がやや高くなります。
土壌中で、硫酸とアンモニアに切り離されアンモニア態窒素として吸収され、その後…硝酸態窒素に変化して植物に吸収されます。
これらのイオン化の過程は、土壌中の微生物の活動により、土壌のpH, 酸素量, 水分量, 有機物量, 農薬散布, 土壌温度…等によって、効果の発言は変わってきます。
尿素
尿素は、最も多くの肥料に使われている窒素成分です。
炭酸とアンモニアの肥料塩であるため、硫安に比べて酸化能が低く、また理論値で46%程度の窒素を含有するために、少量で十分な窒素成分を供給することが可能になります。
本来動物の尿の中に含まれる、天然質有機肥料として利用されてきましたが、現在では炭酸とアンモニアから工場で合成することができるようになったので、現在では化学合成有機質肥料として扱われます。
土壌中では、硫安と同じく微生物の分解によりアンモニア態窒素、硝酸態窒素として植物に吸収されます。
散布直後に、土壌中の酵素によって分解され、窒素成分であるアンモニア成分が最大60%もガス化して、気体になってしまう特性があります。
窒素成分がどの程度植物に吸収されるか?
植物の成長には、窒素が不可欠です。
空気の約78%を占める窒素を直接利用できる植物は多くありません。
空気中の窒素を利用しやすい分子へと変換する プロセスを、窒素固定と呼びます。
マメ科の植物の根には、空気中の窒素を固定できる細菌(根粒菌)が共生している。
古くは、マメ科であるレンゲソウを育て、それを田畑へすき込むことで肥料にする(緑肥)という手法も行われてい ました。
食糧生産を担う現在の農業は、化学合成された無機肥料に大きく依存しています。
無機肥料の製造と使用は、環境へ多大な負荷をかけています。
過剰に施肥され余剰となった無機窒素は、環境中へと流出し…一方で、炭素が供給されないため、土壌の有機態炭素を枯渇させます。
また、土壌中の余剰窒素は、温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)へと変換され、農業分野からの排出の一因となっています。
堆肥などの有機肥料は、植物に栄養を補給し土壌構造を向上させます。
その効率は、炭素(C)と窒素(N)の比(CN比=C/N)に依存してしまい ます。
一般的に用いられる有機肥料は、窒素含有量の低い場合が多く、大量の施肥を必要とする。
含まれる塩分やその他成分により、土壌塩分や栄養毒性の問題を引き起こします。
CN比が高い有機肥料は、土壌中の有機態炭素を増加させるものの、一酸化二窒素の排出を増加させる可能性があります。
そのため、窒素含有量が高く、CN比が低い有機肥料が求められています。
一方、近年の政治情勢は、無機肥料サプライチェーンの混乱を招き、食糧生産への重大な影響が予測されています。
このような状況により、環境負荷の小さい食糧生産のための持続可能な代替の窒素供給源が必要とされています。
バイオ マスを処理して、持続可能な窒素肥料として用いることにより、これらの問題の解決に向けた取り組みを行いました。
施肥された肥料中の窒素成分がどの程度土壌に残り、芝生にに吸収されているか、これは予算を無駄に使わないために重要検討課題です。
硫安や窒素に入っている窒素成分は、一般的に以下のグラフのように半分程度の窒素成分が、植物に吸収されずに終わっています。
およそ45~75%の窒素成分が、利用されていないわけですが、この%も基本的に土壌中の微生物の活動によって変化しますので、土壌のpH, 酸素量, 水分量, 有機物量, 農薬散布, 土壌温度…等によって、利用されない窒素成分量は変化します。
ですから土壌中の有機物量や酸素量、土壌温度を勘案しながら肥料の量とタイミングを検討しなければいけません。
特に土壌中の硝酸化菌の活動が高くなる夏場にかけては慎重にならざるを得ません。
基本的に土壌温度の高い時期は微生物の活性が高く、施肥した窒素成分も土壌中に有機物として残留している窒素成分も多量にしかも短期間で硝酸化され芝生に過剰に吸収されてしまいます。
その結果、夏場の寒地型芝に障害が出ます。
ですから、夏場の窒素のコントロールは慎重にならざるを得ないのです。
また、土壌中に蓄積されている他の養分(燐酸や加里など)も微生物に分解されて放出されますので養分過剰になる可能性が高くなります。
芝生に吸収される窒素の形態
基本的に芝生(植物)が吸収する窒素の形態は「アンモニア態窒素」と「硝酸態窒素」の二つに限られます。
有機物に含まれる窒素も硫安でも尿素でも、土壌中の微生物によって分解されこの二つのイオンの形になって初めて植物に吸収され肥料として効果が出るのです。
ですから一般的に冬場に肥料が利きにくいのは、この土壌中の微生物の活性が低いことがひとつの理由となります。
この2つの窒素形態(イオン)は同じ様に植物に吸収される窒素ですが、植物に対する効果にはやや違いがあります。
この点を理解することは窒素肥料の使用方法を考えるときに不可欠です。
アンモニア態窒素(NH4+)
アンモニア態窒素といわれるアンモニアイオンは植物に吸収されると速やかにアミノ酸やたんぱく質に変えられて植物の生育に必要なエネルギーとして利用されます。
また、土壌中に多くのアンモニア態窒素が存在しても植物は必要な量しか吸収しない特性があります。
アンモニア態窒素は効率の良い窒素として芝生に吸収されます。
また+のイオンであるため土壌の粒子やコロイドに吸着され吸収可能な状態で安定して土壌中に存在することができます。
硝酸態窒素(NO3-)
硝酸態窒素といわれている硝酸イオンは植物に吸収されてから植物自身がアンモニアイオンに変化させて、その後エネルギーに変化させます。
そのため硝酸態窒素は植物体内で2回反応が必要なため効率の悪い窒素成分といえます。
また、土壌中に硝酸態窒素が過剰に存在した場合、植物は必要以上に吸収してしまい、障害が出る可能性があります。
これを贅沢吸収といいます。特にストレス下にある夏場の寒地型芝生にとっては窒素過剰となり問題を引き起こします。
逆に冬場の寒地型芝生には強制的に窒素を吸収させることができるので、硝酸態窒素は冬場の肥料や短期間に効果を出したいときには有効になります。
また、硝酸態イオンは-のイオンであるため土壌粒子に吸着せずに流亡したり、土壌中の微生物にO(酸素)部分を利用されてN単体となって気体に放出される、脱窒を起こして植物に吸収されずに窒素成分を無駄にすることになります。
窒素のコントロール
今まで見てきたように窒素のコントロールは大変難しい問題です。
しかし、限られた予算と資源を有効に利用するためには不可避の問題でもあります。
また、毎日再生を繰り返すためには、毎日必要量の窒素を供給し続けなければなりません。
しかし、今まで見てきたように同じ肥料を使用しても、時期や条件によって肥料の効果、結果としての芝生が吸収する成分は、変わってしまいます。
それらの問題を解決するために芝生専用の肥料には芝生の生育に適した形の緩効性窒素肥料が配合されているのです。
緩効性窒素肥料を適時使用することによって、土壌条件や気候条件の変化による無駄や過剰な効果を緩和して、安定した肥料の効果を持続させることができます。
しかし、緩効性窒素といってもさまざまな技術が存在します。
メチレン尿素(MU)
尿素とアセトアルデヒドを化合させて高分子にした緩効性肥料です。
高分子化した尿素は、土壌中で微生物に分解されて尿素単体に戻り、肥料としての効果を出します。
この微生物に分解される時間が緩効性の期間になります。
基本的にどの程度高分子化されているかにより、効果の持続期間が決定されますのでメーカーや商品によって違いがあります。
あまりに長いと未分解のまま利用されなくなってしまうものも出てくるので、どの程度の期間を期待するかによって商品を選択する必要があるでしょう。
溶出の期間と量は微生物の活性度合いによりますので一定にはなりません。
土壌条件と季節などにより製品と量を考える必要があります。
また、微生物の活性が高い土壌や時期は効果が短期間で出てしまうので注意が必要です。
土壌の微生物の活性度合いを考慮する必要があるでしょう。
弊社の商品には”ニュートラレーン”という製品がこれに当ります。
樹脂被覆硫黄被服尿素(PCSCU)
尿素の粒に硫黄が被覆され、その上に薄い樹脂がコーティングされている肥料です。
ポリマー膜と硫黄の裂け目を通じて水が浸透して中の尿素と交わると、中の尿素が膨張して外側の被覆部分を中から押し広げようとする力が働き、最終的に内側からの力により、被覆が破けて中の尿素が放出されます。
雨などの水分が多い時期にはやや溶出が早まる傾向にあります。
また、溶出の曲線は初期溶出方となります。
ですから、あまり一度に多くのPCSCU肥料を使用すると初期の溶出量が過剰になってしまう場合があるので使用量と時期は注意が必要です。
弊社の商品では”Xコート”がこれに当ります。
樹脂被覆肥料(PCU)
樹脂被覆肥料、硫黄などのコーティング剤を一切用いず、樹脂のみで被覆している肥料です。
現在国内、国外で多数の樹脂被覆肥料が生産されていますが、すべてが同じ商品ではありません。
メーカーにより樹脂の種類も被覆の技術も違います。
その結果、溶出のシステムも違ってきます。
弊社の取り扱っている「ポリヨン」樹脂被覆肥料は世界でも少ない、芝生専用樹脂被覆肥料です。
これはポリヨンの技術が小さくて、硬い…リニア方の溶出曲線を持つ数少ない肥料であるからです。
他の緩効性肥料が、土壌条件や微生物の活動により影響を受け、しかも均一に溶出しない、初期溶出方やシグモイド型溶出肥料であるのに対して、このポリヨン樹脂被覆肥料は水分量にも微生物の活動にも影響を受けず、
しかも芝生にとって最も有効な「リニア型」の溶出を可能にしている点がユニークな点であります。
リニア型の溶出は、芝生が毎日少量の窒素成分を定期的に必要としているのに合わせて溶出させることができるので、肥料成分の無駄がなく、芝生にとって必要十分な肥料成分の供給が可能となるのです。
窒素固定緩効性肥料
新しい肥料の技術です。
弊社の「ズット デルネPro」「葉っぱ根」「サンパック」に利用されています。
本来、尿素肥料は即効性の効果しか持ち合わせませんが、この肥料技術は、反応緩和剤であるその結果、即効性の肥料である尿素を緩効性の性格に変えてしまうまったく新しいアプローチの「微生物 酵素」です。
では、この二つの反応緩和剤についてご説明いたします。
「NBPT」
この成分は1995年に発明された特許の新規化合物です。
このNBPTは、尿素が土壌の酵素によって分解され、窒素成分であるアンモニアが蒸散するのを阻止します。
通常…尿素肥料は、施肥してから土壌中に染込むまでに、1週間から10日ほどかかるといわれています。
しかしこの期間に、土壌中の酵素によって尿素中のアンモニアが切り離され、最大60%のアンモニア成分が空気中に放出されてしまいます。
この結果、尿素中の窒素成分の半分が肥料として、利用できなくなってしまいますが、NBPTを尿素に混和することによりこれを阻止して、100%の窒素成分を土壌に浸透させることが可能になります。
「ジシアンジアミド」
ジシアンジアミドは、硝酸化抑制剤として広く利用されています。
このジシアンジアミドの硝酸化抑制作用の効果を理解するためには、土壌中の窒素の作用を理解しなければなりません。
通常、土壌中に浸透した尿素の肥料成分は、土壌中で微生物に分解されアンモニアイオン(アンモニア態窒素)となって植物に吸収されます。
そしてこのアンモニアイオンは「硝酸化菌」によって、硝酸化され硝酸イオン(硝酸態窒素)となり植物に吸収されます。
このジシアンジアミドは、土壌中の硝酸化菌の活動を一定期間抑える働きをします。
そのために施肥された尿素の窒素成分は、その期間、アンモニア態窒素として「固定」されることになります。
では、その効果はどのように役立つのでしょう。
それを理解するためには、アンモニア態窒素と硝酸態窒素の働きの違いを理解しなければなりません。
●アンモニア態窒素
*アンモニア態窒素は、+(プラス)のイオンであるために、土壌の粒子やコロイドに電気的に引き合う性質があるために、土壌中では安定して長い時間保持されます。
*アンモニア態窒素は、植物体内で一回の酵素反応で成長エネルギーに変えることができる効率の良い成分です。
*アンモニア態窒素は、土壌中に過剰に存在しても、植物はそのつどの生育度合いに合わせて、成長に必要な量のアンモニア態窒素しか吸収することがないため、過剰に窒素を吸収することがありません。
●硝酸態窒素
*硝酸態窒素は、-(マイナス)のイオンであるために、土壌やコロイドに吸着することなく、短期間で流亡してしまいます。
*硝酸態窒素は、過剰な雨などにより土壌中の酸素が欠乏すると、土壌中の微生物により分解されて窒素が気体となって気散してしまいます(脱窒作用)。
*硝酸態窒素は、植物に吸収されると、植物により一度アンモニア態窒素に変換され、その後もう一度酵素反応を経て成長エネルギーとして利用されるので、植物にとって利用するのにエネルギーの要る窒素形態であります。
*硝酸態窒素は、土壌中に過剰にある場合、植物が必要とする量に関係なく強制的に吸収されてしまう(贅沢吸収)ので、過剰な成長や過剰害がでるばあいがある。
このように二つの窒素形態によりそれぞれ植物に対する効果、反応が違います。
自然界ではアンモニア態窒素は硝酸化菌によって速やかに硝酸化されてしまいますが、このユーマックス技術は尿素の窒素成分をアンモニア態で固定して、芝生にとって安定して長期間利用できる形に固定することができ、結果的に緩効性の効果を表すことができるのです。
(補足)
緩効性肥料の溶出パターン
### 初期溶出型 ###
### リニア型 ###
## シグモイド型 ##