2022.07.05野菜作りの土作り「微生物酵素」ジオバンクメソッドが「初めての方」
野菜作り酵素や土作り微生物で、楽しむ農業
農業用「微生物 酵素」は、土壌中に存在する栄養素を微生物で、難解肥料の溶解/分解を促し吸収力向上に伴い、酵素のチカラで化学反応を促進する生物学的触媒です。
「微生物 酵素」は、農薬や除草剤, 化学肥料が使用された土壌(生産圃場)を無害化することで、農産物を高品質に安定多収穫を実現させます。
農業用「微生物 酵素」は、繊維のバイオプロセス, 酵素を用いたサイレージの発酵、作物(有機物)や肥料残渣の処理、さまざまな動物飼料の生産などに幅広く利用されています。
肥料が果たす役割
肥料は、作物生産において栄養分となる必要不可欠な、生産資材の一つです。
普通肥料
化学肥料、有機質肥料、石灰質肥
料など
特殊肥料
肥料成分が安定しない肥料
慣行農業を続けると、土が固くなる(土壌劣化)、問題があります。
これは植物が、根を深く張らず
『栄養が簡単に吸収できる』
↓
『根を深く張らない』
↓
『土壌中の隙間が少なくなる』
↓
『水はけが悪く, 微生物が減少する』
↓
『土が固くなる』
といった流れで問題が発覚。
固くなった土壌を柔らかい土壌にする「微生物 酵素」が効果的です。
(有機質の堆肥や特殊肥料の施用が大切になる)
カギとなるのは、土壌中の微生物と酵素です。
植物が、窒素, リン, カリウムを得る際に、微生物のはたらきとその利用です。
一方での施与ではなく、併用することで肥料効果と土壌劣化の予防が期待できます。
野菜は、栄養不足?
痩せた土壌は「微生物 酵素」で元気に
肥料が持つ成分の機能性/ 効用は、農業分野から人間の健康分野まで、夢のある,豊かな,潤いある生活の実現に貢献。
肥料は、人間の栄養源として重要である。
肥料の直接的効能は…健全な植物を生産し食料とすること。
間接的効能は、植物体内の健康補助成分で、老化を防止し病気を予防する化合物に転換させること。
肥料は、植物の健康補助成分に大きく影響を及ぼし、人間の健康にも重要です。
植物の器官や組織における必須微量元素の要求量は、多くの環境要因(生物的あるいは 非生物的ストレス),遺伝的要因が相互作用で決まる。
相互作用は複雑で、植物の遺伝子構造や環境要因、すなわち多様な土壌因子, 病害, 生育期間中の天候などが影響している。
このように、動的で生理的、環境的要因が相互作用して、欠乏症あるいは過剰症が発生する微量要素の濃度が決定する。
また人類の健康, 幸福, 長命のためにも、野菜に必要な栄養素をすべて供給することは、何よりも重要なことです。
作物中の必須微量要元素を増やすために「微生物 酵素」を用いることである。
施肥(潅水/葉面散布)管理は、食品の機能性を改善する持続的で安価な方法である。
適切な施肥(潅水/葉面散布)管理は、生産性と市場価値を高めるのと同時に、食品の健康をより促進するという特性を与えることが、多くの科学的な証拠から明らかです。
肥料を低投入する農業、有機野菜で…ほとんど縁がない高価, 高値, 栄養強化されたハイブリッド品種野菜がある。
『人を健康にする施肥』
肥料の過剰施与は、反収の増加に役立たないだけではなく、土壌, 水質汚染をも引き起こします。
無駄のない肥料(施肥)で、生産力を低下させずに、持続的な農業生産を「ジオ バンク メソッド」で目指す。
生物は、自然界に存在する元素の90種類以上を保持している。
肥料は、栄養素として利用
窒素
窒素は、植物の成長と発育に不可欠な核酸(DNAやRNA)、アミノ酸、タンパク質および酵素の必須成分である。
窒素施肥、葉の窒素濃度, 葉の可溶性タンパク質, 光合成、および生産性が密接に関係している、多くの作物で明らかである。
適切な窒素供給は、葉面積の拡大と光合成による炭酸同化作用を促すので、結果的にファイトニュートリエントの炭素骨格をつくるもとになっている。
リン酸
リンは、作物の成長, 生産性, 品質に、必須多量要素のひとつである。
リン脂質、DNA, RNAなどの構造的化合物の重要な成分として、多くの生化学反応の基質または触媒として関与している。
酸化的リン酸化(アデノシン三リン酸, ATPを合成する反応)は、リンの十分な供給を必要とする。
リンは、植物および動物のさまざまな代謝プロセスを制御するタンパク質の可逆的リン酸化反応に必須な基質である。
リンは、特に風化が進んだ土壌で、収量を制限する多量要素になることがよく知られている。
土壌の可溶性リンは、ほかの土壌成分によって吸着され、土壌溶液から取り除かれてしまう。
リンは、市販肥料, 植物と動物の堆肥, 廃棄物、リンを含む土壌母材などの外部資源から、供給を受けねばならない。
カリウム
カリウムは、植物の生育, 収量, 品質を制御する多数の生理学的プロセスに関与する、必須多量元素のひとつである。
カリウムは、植物体の主要な構造形成要素ではなく、多くの生理学的プロセスで重要な調節機能を果たしている。
カリウムのプロセスには、酵素活性化, 浸透圧調節, 気孔開閉, 光合成, 蒸散, 篩部転流, 果糖蓄積などに関与する。
カリウムは、味, 質感, 外観など、市場価値や消費者の嗜好にカリウムは、土壌中の可給態の量と高い正の関係にある。
カリウム元素は、酵素活性, 光合成, 果物などの貯蔵シンク器官への転流, 同化を大きく促すことで、品質向上に寄与する。
カリウムは、植物での役割と同様に、動物の内部環境を維持する生理機能(ホメオスタシス, 恒常性)にも重要な役割をもち、酵素活性化などの重要なプロセスを正常に機能させる。
植物の栄養能力を向上に「微生物 酵素」
多量要素を効果的に向上させる、中量/微量要素の機能性は、触媒効果の酵素で発揮させます。
化学肥料や農薬を使わない農業は「有機農業」と呼ばれて、化学肥料を使う方法と比べて、低収量になる有機農業です。
土地の特性を生かして、生態系を管理し作物生産を行う農法、自然の力を最大限利用して、必要な食資源を得られるか、そして、どのような社会システムが必要なのかを、私たちは提案します。
メロン, スイカ, カボチャ, トマト, ブロッコリー, オレンジジュース, ジャガイ, バナナ, アボカド, モモ, ナシ, リンゴ, ダイズ, アンズなど、ほとんどの果物や野菜でカリウムが摂取できる優れた供給源である。
野菜の健康が、人間の健康に影響を及ぼす施肥管理は、慣行的育種技術やバイオテクノロジーを補う持続可能で廉価な方法である。
「地力は国力」
一部の植物病原体は、収量と栄養価に直接損害を与えるだけでなく、食品の安全性をおびやかすさまざまな種類の毒素をつくる。
これらの毒素(植物病原体)は、胃腸障害, 腸管壊死, 出血, 嘔吐, がん, 腎臓の障害, 肝臓の障害, 肝臓の変化, 飼料効率の悪化, 免疫抑制, 不妊, そして動物およびヒトの死を引き起こす原因になることがある。
また毒素(植物病原体)は、植物成長期, 収穫時, 輸送時, 貯蔵時, 加工時に産生され、生鮮もしくは加工された食品と飼料の両者に混入する可能性がある。
微生物の毒素産生に影響を与える因子には、作物基質, 水分, 温度, pH, 干ばつ, 病気, 養分ストレス、その他病害虫による損傷などがあり、そして農薬もこのリストに入る。
植物の病気を防ぐための栄養管理
不足した養分が充足される時、養分供給効果はもっとも強く現れる。
植物の生育ステージ、土壌における養分の可給性, 施肥時期, 微生物の活性度、および植物の健康状態によ って、必要な養分の種類とその吸収量は異なる。
有機物の無機化と、養分の可給性に関与する土壌微生物の働きにかかわるからである。
ミネラルは、細胞, 細胞質基質, 酵素, 電子伝達の構成成分として、また代謝の活性化物質, 阻害物質, 調整物質として、植物のすべての病害防御メカニズムに直接関与している。
病気に対する抵抗性は、一般的に基質フィードバック, 酵素抑制, 酵素誘導で、代謝調節を行う動的なプロ セスによるもので、ミネラルはそのすべてに関与している。
病気への抵抗性は、植物の栄養状態と密接に関連する。
すなわち病原体の栄養環境を変化させ たり、発病を抑える化合物を生成し、蓄積する能力に関連する。
寄生菌にとって、栄養環境は特に重要で、ウイルス密度の高さは、植物の発育状態と反比例する。
養分が十分であれば、組織内に高濃度の抑制化合物と、病原体の侵入に迅速に対応するエネルギーを維持でき、本来の抵抗性をもつことができる。
栄養素の種子処理によって、旺盛で根系の発達した苗の形成と、それによる養分吸収と抵抗性発現の最大化が期待される。
動物や人間の健康は、肥沃な土壌で育つ健康な植物(野菜)に頼っている。
病気への抵抗性は、遺伝的に制御されているが、植物, 病原体, 環境の栄養状態と相互関係にある、生理学的, 生化学的プロ セスが介在している。
植物の栄養状態によって、植物の組織学的, 形態学的な構造と特性、病気の感染, 発症を促進したり抑制したりする機能、飼料や食料としての栄養的価値が決まる。
栄養バランスがとれていれば、植物は旺盛になり…病害虫との抵抗力がつき、感染を抑える能力/免疫力が高まる。
耕種的な病害防除(輪作, 有機物による土壌改良、灌漑, 石灰施用による土壌pHの調整, 耕起)は、養分の可給性に影響を与えることで病気を抑えるが、これはしばしば微生物活性の変化が関与している。
微生物が活動するための養分の可給性は、表土近くの植物残渣を分解するのに特に重要である。
土壌の流失を減らすために残渣をすき込むことができない場合は、遺伝的抵抗性や化学的防除の強化が必要になる。
容易に手に入る無機肥料の出現により、植物の抵抗性の強化, 病気の回避, 病原性の変化, あるいはこれらに影響する微生物との相互作用を通して、多くの病気を抑制できるようになった。
効率的な施肥設計は、病原体への植物の抵抗性を強めるとともに、環境ストレスの影響を軽減し、生産された食料, 飼料の栄養価を高める。
効果的な病害虫管理は、作物の量, 質を改善して食料生産の余剰をもたらし、消費者に低価格で高品質な農産物を大量に供給している。
食品の安全性, 安定供給、および栄養品質の確保には、植物病原体や非生物的ストレスへの抵抗性を維持するために必要な養分の充足が必要である。
社会のニーズに応えるには、安心, 安全で栄養価の高い食料, 飼料を手頃な価格で、潤沢に供給することが不可欠である。
有機農法と慣行農法「人の健康面から」比較
人間の健康にかかわる、有機農法と慣行農法でつくられた作物の品質に焦点を当て。
有機農法だけでは、増え続ける世界の人口に必要な食料を満たせないことが、数々の現地調査や国際的な農業統計から明らかになっている。
有機農法による作物の収量は、栄養素不足, とりわけ窒素不足から、極端に低い水準まで落ちている。
窒素の供給に関連した作物品質のばらつきも報告されている。
無機窒素肥料を施肥する慣行農法では、タンパク質, 硝酸イオン(NO3 -), ビタミンA群, B群の含量がしばしば増える一方で、有機農法ではビタミンCがわずかに増えるとの調査報告がでている。
この結果は、植物生理学の知見とも一致している。
慣行農法で栽培された作物は、高濃度の硝酸イオンを含み、品質がよくないといわれるが、誤解であった。
現在では、硝酸イオンは人間の免疫システムによい影響を与えることがわかっている。
有機農業の創始者は「NPK肥料は、植物に元々含まれる無機質を希釈する(薄める)」という仮説を強調する。
これは正しいようにも聞こえるが、従前の総説と最近の研究で、有機農法と慣行農法の微量元素濃度が違うことは証明されていない。
最近、作物の二次代謝物の濃度が上昇することが、植物の品質を示す指標となるという説があるが、疑わしい。
二次代謝物は、必須でなく毒になる場合もあるからである。
さらに、有機農法と慣行農法の間で、植物のマイコトキシン含量に差がなかったというレポートも公表されている。
“有機の作物は品質が優れており、無機肥料は食品の品質を低下させる”という証拠はなかった。
対照的に無機肥料の施肥によって、植物の養分管理をすることで、作物の品質を改善させることができる。
有機農業の支持者の間では、作物の品質の違いに高い関心が寄せられているが、筆者らは食料供給量の確保と、食事の構成内容に焦点を当てることが、人間の健康にとってもっとも重要であると結論づけている。
慣行農法で、多量要素と微量要素を施用するのは、作物に完全かつ十分な養分を理論的に供給するためである。
また慣行農法でも、無機肥料に加えて有機肥料や、肥料化したリサイクル廃棄物を、必要に応じて施用する。
慣行農法と有機農法の違いは、作物や畜産物の販売により農場外へと収奪された養分が、慣行農法では“補給の原則”に基づき戻される点である。
収奪された養分が補給されない場合、どのような生産システムで利用されている土壌でも消耗し、土壌肥沃度は低下する。
有機農法の生産者は、堆きゅう肥を主要な養分源と認識し、輪作体系中での適切な活用を強調するが、その際有機農業の創始者のルールはその実行が困難だとしても、守らなければならない。
堆肥化する過程で、アンモニアの形で揮散する窒素量は、嫌気性条件下で貯蔵されるふん尿よりも多くなる。
ふん尿の表面施用と緑肥が用いられるラッシュの「生物学的有機農法」でも同様に、アンモニア態窒素の揮散は多い。
これらは、ヨーロッパの2つの有機農業学校で中心的に行われている農法であるが、ふん尿(固体, 液体)を嫌気下で貯蔵したり、貯蔵中に雨水から保護したり、あるいはふん尿を散布後に土壌中にすき込んだ場合と比較して、その窒素循環効率は低い。
本稿の目的
一つ目は、有機農法と慣行農法による、作物の栄養組成の変化を定量化することである。
二つ目は、作物の栄養組成に見られる相違が有機農法と慣行農法に関連しているのか、 そのメカニズムはどのように説明されるか、ということである。
三つ目は、ヒトが必要とする栄養素の観点から、作物の栄養組成の違いを検証することである。
有機栽培と慣行栽培の作物組成の相違
有機農業は、無機肥料を排除するが、植物の組成は無機養分の施用、とりわけ窒素施肥で大きく変わる。
窒素は、作物の収量を増やすもっとも重要な植物の養分である。
窒素の施肥で、茎葉部の伸長に伴なって地上部/根部の比(S/R比)が高くなり、 植物の組成の変化も、ほかのミネラル養分の施肥に比べて大きい。
作物への窒素供給が増えると、バイオマス合成は刺激を受け…葉緑体(葉緑素を含む葉の細胞小器官)の 形成が進み、葉緑体の構成要素である葉緑素, タンパク質、および脂質の濃度が高まる。
そして 作物の全窒素、すなわちタンパク質, アミノ酸, アミドの合計である粗タンパク質(全窒素の 6.25倍)、および硝酸イオン(全窒素分析値に含めないことが良くある)が増える。
また窒素施肥は、作物中のカロテンとビタミンB群の生合成を高める。
通常、窒素施肥した作物の乾物含量は少し減るが、それは無施肥で育てた作物の小さい細胞と比べ、細胞が大きいので蓄えられる水分がより多くなるからである。
多くの研究では、栄養素お よびビタミン濃度に乾物換算値を用い、含水率で補正されていない。
たとえばデイビスらが含水量が増加しているなら、食料の栄養素含量の時代に連れての減少は、あまり有意ではなくなる。
全窒素と硝酸塩
有機農業では、窒素肥料を排除し、生物学的窒素固定を窒素源とした結果、収量が低下するだけでなく、作物の窒素と硝酸イオン含量も減少した。
有機農業団体は、有機農作物の窒素と硝酸イオン含量の減少を品質の指標としている。
通常、有機農作物には、少量だが高品質の窒素が含まれると、主張されている。
硝酸イオンの含量が高まるのは、植物にもヒトにも望ましいことではないとされている。
有機農作物が、慣行農作物と比べ微量元素の濃度が高いという仮説は、科学的データの裏付けがないと結論づけられるだろう。
有機農作物と慣行農作物で は品質の差がほとんどなく、有機農作物の品質が必ずしも優れているのではないことがはっきり した。
今回の調査は、作物のビタミン, タンパ ク質, 硝酸イオン, 微量元素の含有量が、施肥法の違いで増減することの理解を目的とした。
自然を理想化するのではなく、自然科学の法則に従い自然全体を認識すべきである。
材料と方法
改善方法
・生物肥料
・酵素肥料
"推奨される改善法"
『環境,資源,健康を考えた―土と施肥の新知識』(発売:一般 社団法人 農山漁村文化協会)にも謳われている“健康を考えた施肥”とは、執筆者の一人である 渡辺和彦先生(農学博士、元東京農業大学客員教授)の提唱による
アミノ酸
いくつかのアミノ酸は, 鉄, 亜鉛およびほかの微量元素の吸収を促進することが知られている。
ペプチドは、 亜鉛と鉄の生物学的利用能を高める。
ヒスチジンは、Zn2+やFe2+のような、微量元素の陽イオンと安定的な複合体を形成する。
メチオニンは、亜鉛の吸収を促進するが、Zn2+とは安定的な錯体を形成しない。
Zn2+は、粘膜細胞による輸送で、さまざまな働きをもつ亜鉛を、効率的に吸収するたびにメチオニンを必要としている。
21世紀の肥料, 植物栄養学の大きな課題。
20世紀の農業は、化学肥料や農薬の使用により、飛躍的に増加させ人口急増にみあう食料供給に貢献した反面、過剰施肥による農地の劣化や水質汚染などの環境問題を引き起こし反省を強いられている。
人間の健康維持のためには、十分なエネルギーを確保するだ けでなく、さまざまなビタミンやミネラルを含めた栄養素を食品を通してまんべんなく摂取する必要がある。
肥料こそ作物生産を通して、人間の健康に貢献できること、すなわち「肥料, ミネラルを適切に投与することは、命の源を人間に届けること」である。
ことを視点から提示して、今まさに「肥料の夜明け」を迎えているだろう。
ジオ バンク メソッド 実 践
すべての人が、いかなる時にも, 十分, かつ安全で、栄養のある食料を物理的, 社会的, 経済的に入手可能であること。
人に必須な多量無機栄養素である。
人の骨と歯におけるカルシウムの主要な役割は例外として、ミネラルは人体で、植物体中と同様に必須の 働きをもつ。
作物のカルシウム濃度は、土壌中の濃度で決まる。
施肥は作物の生産量を最適な状態とし、さらに人体に必要なミネラルの供給を助ける。
機能性野菜
葉面散布による土壌施用、葉面散布のどちらが有効かは、葉面散布の方がより効果的であった。
土壌施用と葉面散布の両方を組み合わせて施用する。
農学的手法で、もっとも効果的な栄養強化
日本の“特定保健用食品”の概念は、特定の食品および食品成分と健康効果が期待される性質 との関係に基づいている。
“機能性食品”という用語で広く受け入れられている定義は、1999年 の機能性食品科学に関する欧州協同作業部会の合意書に見ることができる。
この定義によると、 ある食品が十分な栄養効果以外に体内でひとつ以上有益な効果がある場合、機能性食品となり、 そう表示することができる。
(例:幼児向けの特定の機能性食品や高齢者向けの機能性食品など)
機能性食品は、健康状態の改善と健康の維持と疾患リスクの減少につながらねばならない。
機能性 食品は、あくまでも食品であり、食事で通常摂取される量で効果を発揮しなければならない。
炭水化物, タンパク質、脂質: 窒素を穀物に施用すると、収量に加えタンパク質も増加する。
コメでは、窒素は収量を大幅に増やすものの、タンパク質の量はわずかに増える程度である。
窒素は、タンパク質よりも制限アミノ酸であるリジンを多く含むグルテリンの濃度を高める。
トウモロコシやコムギでは、最適収量に必要な量以上の窒素の施用で、タンパク質が増加する場合もある。
必須アミノ酸であるリジン濃度が低いため、栄養価の改善は制限される。
窒素を多用すると、リジンの濃度が高くなる。
ジャガイモは、窒素がデンプンとタンパク質の濃度を増やし、リン, カリウ ム, 硫黄がタンパク質生物価を高める。
収穫を抑制する栄養欠乏状態が緩和され、脂質の量が増える。
作物の脂質組成は、施肥量の影響を受けにくい。
窒素の最適施用(適肥, 適量, 適期, 適所)の管理手段により、健康によいタンパク質, 脂質, 炭水化物の生成を助ける肥料の働きがよりよく発揮される。
窒素の利用効率を高める遺伝子改良では、穀物タンパク質の量と質に対する効果に注意を払うことが必要になる。
その一方で、収穫前の葉面散布や緩効性肥料を用いた施肥管理は、余剰窒素による損耗(ロス)を最小に抑え、タ ンパク質の合成に有効な窒素を増やし得る。
果物と野菜の健康機能品質: 多くの科学的証拠によって、妥当な施肥管理は果物と野菜の生産性と市場価値を上げるばかりか、人の健康増進という特性を高めることが明らかになった。
窒素の施用で、カロテノイド(ビタミンA前駆体)の濃度は高まるが、ビタミンCの濃度は減少する。
カリウムと硫黄の葉面散布は、マスクメロンの甘味, 食感, 色, ビタミンC, β-カロテンや葉酸成分を高めた。
肥料は、作物の機能性(健康増進)成分の濃度にも、効果があることが明らかとなる。
ブロッコリーとダイズは、人の食事にカルシウムとマグネシウムを供給する植物の代表例である。
リスクの軽減
植物病害: 銅欠乏の穀物において、麦角病(Claviceps sp.)による汚染は食品安全問題の一例であるが、この病気は銅入り肥料の施用で抑制できる。
植物病原菌は無機栄養素を固定したり、競合して植物性食品のミネラル量を減少させ、栄養品質と安全性を劣化させる。
多くの植物病害は、作物の栄養状態に影響することが知られるが、食の安全にかかわる植物病害を抑制する最適な栄養管理については、知見が不足 している。
農法: 有機農業生産者の施肥方針は、ほかの生産者と異なる。
この違いは、食品の健康増進効果によい影響があるのだろうか?
有機農法では、肥料供給源の制約により、増え続ける世界の人口をまかなうことはできない。
有機農業システムは、反芻動物と飼料作物の栄養循環に大きく依 存しているため、有機食品の生産物比率は健康的な食生活が必要とするものと合っていない。
偏った食事内容は、ヒトの必須栄養素の供給不足や特定成分の過剰摂取で、健康問題を引き起こす可能性がある。
有機農法でビタミンCは増えるが、ビタミンA, B群やタンパク質, 硝酸塩は減少する。
慣行農法で栽培された食料の高濃度の硝酸塩は、危険ではなく人の健康に有益である。
有機農業の支持者は食品の品質に関心が高いが(世界的規模での)食料供給と食品構成(食事内容)に注目して考えることが、人の健康にはもっとも重要である。
人類が必要とする栄養素を備えた、よりよいバランスの食料生産に向けて、農業システムの適正な戦略転換とあわせて、肥料施用に伴う効果を高め弊害の最小化を図るものである。
植物栄養は、有機源からも効果的に供給できる。
最適な栄養管理では、まず農場内の栄養源を利用し、そのあと化学肥料で栄養補給する。
有機と無機の栄養源をバランス良く利用することが重要で、同時にほかの最適作付管理(品種選択, 病害予防, 水管理, 植栽時期/ 密度)やその他 の農学的管理上の諸要素との整合性を保つことも必要である。
すべての栄養源は「総合植物栄養管理(IPNM:Integrated Plant Nutrient Management)」に従って、相互補完的に管理され なければならない。
これには、土壌残留栄養, 土壌の作物生産力(地力), 農地ごとの植物栄養必要量などの評価, 農場内で確保可能な栄養源の定量化(例:家畜糞尿や作物残渣)、 農場外から補給する栄養源の決定、そして肥料種類, 施用時期, 対象区を検討する適正な施肥管 理法の開発が含まれる。
農作物生産における栄養供給面に特化したIPNMは、環境負荷を最小に抑えつつ可能な限りの効率的な対象作物への栄養施用の実現を目指す。
化学肥料は、農作物の品質と栄養の改善面で一役買っている。
栄養利用効率の改善は大きな挑戦で、化学肥料の生産が非 再生資源に依存している点や、大気汚染, 土壌汚染, 水質汚染などの環境負荷を最少にする必要性と重要性は増して行く。
施肥の最適管理は栄養供給量と農作物の必要量をバランスさせ、農地からの流亡による栄養ロスを最少化することで、NUEの向上を図るという重要な役割を果たす。
その方法は単純で、植物が必要とする適正な栄養分を、適正量, 適正な時期に、適正な場所に施用することである。
適肥, 適量, 適期, 適所の適用は、施肥最適管理の基本である。
葉面散布による微量要素補給
酵素によるミネラル効果
生理生態的特性を活性化
葉面散布による農学的栄養強化
食料生産システム
土壌タイプによって、土壌施肥または葉面散布が非常に効果的である。
可食部における微量栄養素の栄養強化を達成するには、主要作物の育種/遺伝子工学による方法と施肥による方法
生物学的栄養強化の理論的根拠
植物育種を通じた生物学的栄養強化は、比較的安価, 費用対効果的, 持続可能な長期的な手段として、より多くの微量栄養素の供給が可能。
生物学的栄養強化は、市販の強化食品やサプリメントの入手が困難な地方の栄養失調者にも解決策となる。
費用対効果と低コスト
肥料の栄養強化
微量元素強化肥料の施用は、食用作物の微量栄養素強化に向けたもう一つ重要な農業的アプローチである。
たとえば、亜鉛、セレン、ヨウ素など、目標とする微量要素による食用作物の栄養強化には、肥料は迅速かつ効果的な方法である。
ただ、資源や肥料の供給不足で施肥に制約を受ける国々では、手頃な方法
カテゴリ
- ステップ 1 支払状況確認
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- 物
- ステップ15 失敗しない野菜作り酵
- 素
初めての方
生産者が、魔法をかけてください。
商品は、化ける❗
肥料の特長/機能性を…活かす❗
人が健康を維持していくためには、カルシウムや鉄などミネラルを多く含 む野菜や肉、魚介類などの農水産物を、バランス良く摂取することが大切である。
また、人が必要とするミネラルの多くは植物でも必須である。
植物に必要なミネラルは、一般的に土壌中に存在するとともに、堆肥などにも含まれているが、土壌中のバランスが崩れると、植物に吸収されにくく なるため、土壌に過不足なくバランス良く含まれ、それを吸収するための根が健全に伸びることができる、良好な土壌環境が必要となります。
野菜の生育には、炭素,酸素,水素,窒素,リン,カリウム,カルシウム,マグネシウム,イオウの9つの多量必須要素と、ホウ素,鉄,亜鉛,銅,モリブデン,マンガン,塩素の7つの微量必須要素などが不可欠です。
栄養素間の相互作用
植物における必須微量元素の役割
ホウ素
細胞壁の構成に重要な役割を果たしている。
欠乏すると組織の壊死が起こる。
水分、炭水化物、窒素代謝に関与し、根や新芽の生育を促進します。
土壌中のホウ素は雨とともに流れやすく、pHが高いと植物が吸収しにくくなります。
大根などのアブラナ科野菜はホウ素要求量が多く、不足すると赤しん症などが起こります。
鉄
光合成において重要な役割を果たす葉緑素(クロロフィル)の生成に関与している。
各種の酵素の構成成分として存在する。
マンガン
主に緑色組織に多く含まれ、そのほとんどが葉緑体に存在している。
光合成 の反応に重要な役割を果たしている。
亜鉛
タンパク質の合成に重要な役割を果たしており、欠乏すると伸長の抑制が起きる。
また、植物体内の活性酸素を除去する働きを持つ酵素の構成成分である。
銅
光合成反応における電子伝達と酸化還元反応に重要な役割を果たしている。
また、植物体内の活性酸素を除去する働きを持つ酵素の構成成分である。
モリブデン
硝酸態窒素からアンモニアへの還元反 応やマメ科植物の根粒における根粒菌の窒素固定、ビタミン C(アスコルビ ン酸)の生成等に関係している。
ニッケル
光合成、アミノ酸合成、酵素の活性化など様々な役割。
マンガン
尿素をアンモニアと二酸化炭素に加水 分解する酵素であるウレアーゼに含ま れている。
塩素
光合成の明反応と関連があり、デンプンなどの合成に関与します。
また、不足すると葉の先端が枯れ、やがて青銅色に壊死します。
ヨウ素
ヨウ素は、土壌に吸着しやすい。
参考資料
肥料使用がいかに人の健康増進に資するか、その理解を深めるため、2008年に国際植物栄養協会と国際肥料協会は、この複雑な領域の知識の現状について、徹底的に学術文献の精査を行うことを決定した。
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